畑地植生の特徴とその管理（5) -畑雑草の種類と生態-

摘要

前回は畑雑草種子が有する休眠や種子に寿命 について触れました。雑草の"見えざる予備軍'' である土壌中のシードバンクを中心に生活史を 眺めてみると、図1のように表せます。一次休眠や二次休眠から覚めた種子や栄養繁 殖体が実際に発芽、出芽するためには、温度、 水分、光、ガス条件が関わります。ここで、発 芽とは種子を覆っている種皮を破って幼根が現 れることを指し、出芽とは土中にある種子の幼 根に引き続き現れる幼芽が地表上に抽出するこ とをいいます。一般的には、地面から芽が出た時点を発芽と呼hでいますが、土壌中にある種 子が発芽できる条件とその芽が地表までたどり 着ける条件とは異なるのです。