シートマルチ栽培を行う傾斜地カンキツ園における小規模排水路の生産者が施工可能な設置技術

摘要

農水省統計（農林水産省、2008）によれば、わが国におけるウンシュウミカンの栽培面積は平成19年において52，400haであり、果樹の中で長年にわたって最大となっています。また、その他のカンキツ類の栽培面積も、第3位のカキよりも大きな29，600haとなっています。したがって、ウンシュウミカンを含めたカンキツはわが国の果樹産業において極めて重要なものであるといえます。しかし、カンキツ栽培は西日本における労働環境の厳しい傾斜地を中心に行われており、さらに果物の輸入自由イヒとそれに伴う「かhきつ園地再編対策」事業の実施、果物消費量の低下、カンキツ価格の低迷などの厳しい状況下で、栽培面積は減少の一途を辿っています。