農村開発プロジェクト視察報告

摘要

ニジェールは国土の2／3をサハラ砂漠が占める西アフリカの内陸国である。 図1に示すように，この国で農業生産が可能な地は，スーダン、サヘル地帯と呼ばれる南北に非常に狭い半乾燥地域内に限られている。毎年主に6月から10月の間，灼熱のサハラ砂漠上空に低気圧が発生し，ここにギニア湾から湿気を帯びた南西風が吹き込む。 スーダン、サヘル地帯では，この風がもたらす降雨を頼りにトウジンビェ（ミレツト）やモロコシ（ソルガム）などの雑穀が古より栽培されてきた。