東日本大震災による各製錬所の操業停止響く--下期は小名浜，小坂，日立の稼働再開で復調基調

摘要

上期（1～6月）の非鉄金属生産は経済産業省の鉄鋼·非鉄金属·金属製品統計，資源エネルギ字庁の非鉄金属等需給動態統計調査によると，本紙掲載の13品目中8品圏で減少した。品目ごとに状況は異なるものの，3月に発生じた東日本大震災影響が大きいとみられる。銅は小名浜，小坂，日立の各製錬所が震災で操業停止したことから前年同期比18％減の64．1万t。亜鉛（電気·蒸留·精留の合計値）も24．2万t，同比16％減。銀が80．9t，同比15％減。高純度アルミが2．4万t，同比7％減。アルミニウム粉も6．1千t，同比9％減少している。ただ，現在は被災した各製錬所とも操業を再開しているため，下期生産は回復する見通しだ。一方，残りの5品目は大幅増となった多結晶シリコン，スズ以外はほぼ横ばいに終わった。