住商，東芝がそれぞれJV設立のMOUに署名/住商は「15年の生産量が1.5万t」をターゲットに

摘要

住友商事と石油天然ガス·金属鉱物資源機構（JOGMEC）は10月22日にカザフスタン甲国営ウラン公社Kazatompromとレアアース回収にむけた合弁会社設立のMOU（了解覚書）に署名し，東芝も同日同様のMOUに署名した。住友商事は関西電力とともに，東芝は丸紅や東京電力など電力4社ともに，それぞれがKazatompromとウラン（U）資源開発の合弁事業を行っており，ウラン精鉱を抽出した後の尾鉱からレアアースを回収（住友商事は既報·10月1日号）。国内外の自動車メーカーはハイブリッド車（HEV）·電気自動車（EV）·燃料電池車などの環境対応車の開発にしのぎを削っており，HEVやEVシステム用モーターに使用されるNd-Fe-B系焼結磁石では，耐熱性（磁化反転のしにくさ。保磁力·Hcj）を高められるジスプロシウム（Dy）の安定調達が急務。Dyは現在ほぼ全量を中国からの輸入に依存しており，同国が資源輸出への規制を強まる中で，資源調達先の「脱中国」が課題となってきた。住友商事は「15年の生産量が15,000万t」との意欲的な目標をかかげており，中国以外の供給源開拓がようやく着手されたかっこう。