マリーナベイサンズでの大規模スカイパークの構築

摘要

本稿は、シンガポール政府が誘致した巨大カジノを含む統合リゾートであるマリーナベイサンズの中で、ホテル3棟の頭上に建設された空中庭園（以下、スカイパークと呼ぶ）の構造躯体の建設プロジェクトを紹介するものである。スカイパークは、地上から約200m上空に360度の眺望をセールスポイントにし、全長340m、幅40mに及ぶもので、プール、カフェ、レストラン等の設備を有している。JFEエンジニアリング（株）、ヨンナム社のJVは、2008年4月に施主であるマリーナベイサンズから本工事を受注、工事範囲はスカイパークの構造躯体をなす鋼構造部分の設計、施工であった。受注後直ちに詳細設計、架設計画を開始し、2009年7月から現地工事に着手、約8，000tの鋼構造物を約9カ月問という超短期間で製作、架設を完了させて、2010年6月のグランドオープンに間に合わせた（写真1スカイパーク完成写真）。