脈々と引き継がれる創業者の精神 - 将来を担う人材確保に注力

摘要

革のシール製造から始まった荒井製作所。創業者の荒井芳男氏はトレンチコートの革ボタンを発明するなどアイデアマンで、1952年にはオイルシールの「吸引作用」を発見した。オイル漏れを防ぐシールは布から革、合成ゴムへと変遷する。同社の高性能なオイルシールは二輪車の回転·摺動·揺動の至る部分に使われ、特にエンジンの中間軸シールは、二輪車の馬力アップに貢献。同社製のオイルシールを採用したヤマハやホンダは国内外のレースで勝利を収め、荒井製作所の名を世界に知らしめた。燃焼室内へのエンジンオイルの流入を防ぐバルブステムシール（VSS）も主力製品だ。独自技術でリップの先端に4フッ化エチレン樹脂（PTFE）を焼き付けたタイプは、摺動抵抗が少なく、馬力に貢献。ゴムリップタイプとともに高品質の製品で顧客の要求に応えると共に環境汚染防止にも貢献している。