常位胎盤早期剥離の現況とDIC対策

摘要

常位胎盤早期剥離は児が娩出する前に胎盤が剥離する疾患であり，突然発症し急激に進行する事が多く， 母児ともに予後不良となることが多い.現代の医学においてもいまだその原因や予防策などについて明 確にされていない部分が多く，防ぐ事が難しい疾患である.このため，不可逆的になる前に早期に診断 し，早期に治療を開始する必要がある.胎盤早期剥離では消費性凝固障害に伴い凝固因子が著明に減少 し，その結果止血困難となる.このため，早めに十分な新鮮凍結血漿を投与し凝固因子を補充すること が重要である.