がh患者におけるDに治療 ?rTMをどう駆使するか?

摘要

がh患者における播種性血管内凝固症候群(DIC)治療では，基本は基礎疾患の治療，抗凝固療法，補充 療法，および全身管理である.一方で，新たなDIC治療薬として注目されている遺伝子組換えヒ卜卜ロン ボモジユリン製剤（rTM)は感染に伴うDにでの有用性は散見されるものの，がh患者における有用性 の証明は十分とはいえない.われわれが行った63例の検討では，25例（39.7%)がDIC離脱に成功 し，28日生存率は41.3%であった.有害事象は5例（7.9%)に認められ，出血4例，肝酵素上昇が 1例であった.出血症状を有する症例は，有意にDK:離脱困難であった（p=0.037).また0に離脱に 成功した症例は，非離脱症例と比較し有意に良好な転帰であった（p<0.001).他の抗Dに療法との比 較検討を要するものの，rTM療法は治療選択肢のひとつになるのではないかと考えられる.