IMSサービス実現のための端末アプリケーションプラットフォーム

摘要

第3世代携帯電話（以下3G）の普及が世界的に進む中，“携帯電話とインターネット”の世界を融合するIMS (IP Multimedia Subsystem)と呼ばれる，次世代の携帯電話サービス実現に向けた新しいアプローチが注目されている。 3G綱を利用した携帯電話では，従来の回線交換による音声を中心とした通話サービスから，メール／Webブラウジング／音楽·映像視聴などのIP (Internet Protocol)パケット交換を利用した非通話サービス中心の世界へと変化する傾向にある。 IMSは，IPベースのリアルタイム＆マルチメディアコミュニケーションサービスを実現する技術の総称であり，ユビキタスサービスを構築するためのキーとなるアプリケーションプラットフォームと言うことができる。 IMSの実現に関しては，現行の3G網を利用した段階的なIMSサービスの構築，さらにはNGN (Next Generation Network)などの次世代の固定·移動統合IP網をベースとした本格的なIMSサービスの企画という，将来を見据えた二方面からの構築·検討が進められている。 また，IMS仕様に関しては，モバイル通信技術に関する業界団体であるOMA (Open Mobile Alliance)が中心となり，3GPP (3rd Generation Partnership Project)仕様とインターネット技術IETF (Internet Engineering Task Force)仕様を統合する“携帯電話とインターネットの融合”仕様の策定を進め，OMA準拠のIMSサービスが国内外で登場し始めている。本稿では，我々が目指すIMSワールドの姿を描くと共に，OKIとACCESSのジョイントベンチャーであるOKI ACCESSテクノロジーズ（略称OAT）が提供するIMSサービス実現のための端末アプリケーションプラットフォームに関する解説を行う。