高性能二ツケル(Ni)基単結晶超合金の開発

摘要

私たちは、先進ジェットエンジンや高効率発電用タービンの実現に向けて高性能Ni基超合金の開発研究を行っています。 そのうち単結晶合金では、これまでに白金族元素ルテニウム（Ru）を添加して、世界最高のクリープ強度と組織安定性を兼ねそなえたTMS－162合金やTMS－196合金などを開発してきました。 しかし、発電用タービンは、長期にわたり定格運転一停止を繰返すという蓮用をされるため、クリープ強度のみでなく高温下の疲労（熱疲れ）特性にも優れた材料が要求されます（図1参照）。 また、タービン翼形状がジェットエンジン用に比べ大型·厚肉となるため材料価格も抑える必要があります。