WPW症候群

摘要

カテーテルアブレ一シヨンでの治療を検討する際は，副伝導路の局在診断が重要である.顕性WPW症候群ではQRS波に早期興奮を表す特徴的な△波を認める.V_1誘導において △波-QRS波の形状から大まかな副伝導路の局在が推測できる.ただし，△波がないからといってWPW症候群でないとは断定できない.間欠的に△波が出 現する症例や，順行性の房室伝導はなく逆行性の室房伝導のみもつ症例もある(潜在性 WPW症候群).Kent束を介した心室早期興奮が左室非同期収縮を生じ，心機能低下をきたすことがある.