38歳男性，右下腹部痛，発熱

摘要

来院1カ月前に39degCの発熱と右下腹部痛があった.近 医を受診し急性腸炎の診断で解熱剤と整腸剤の処方を受けた.2日 後に解熱したものの，37°C台の微熱と右下腹部痛が持続した.腹 痛の性状は鈍痛で，食事による増悪はなかった.痛みの程度は NumericRatingScale(NRS)で4/10であった.嘔気，嘔吐,下痢, 上気道症状はなかった.排便は1日1~2回で軟便であつたが，腹 痛が出現する前と比べて著変はない.食欲は徐々に低下し，腹痛 と微熱も改善しないため外来受診となった.最近1力月で体重は 1.5 kg減少した.発症前に生ものや加熱不十分な魚，肉類の摂取 はない.最近の海外渡航歴もない.