人工心臓治療の今後の展開

摘要

21世紀に入り欧米では，連続流植込型補助人工心臓 (LVAD)が心臓移植プリッジのみならず移植非適応症例 に対するDestination Therapyが保険憤還され，爆発的に 普及した。HeartMate IIは世界で22,000例以上に使用さ れ，日本でも，植込型LVADは1年生存率93.7%が達成 されていて，DT臨床治験開始が目前である。今後の展 開として，①HVAD(145g)やHeartMate 3 (200g)のよう にポンプの小型化が一層進むと共に，②ドライブライ ンの無い完全埋込型（fully implantable)人工心臓開発も 進められている。また，③更に小型化を目指したPartial supportシステムCircuLite (25g)が臨床導入されると共 に，内科医も容易に実施できる④カテーテル型経皮的 LVADはImpels; 次いでHeartMate PHP~(TM)がCE-Mark取 得し臨床が始まった。