最新のB型肝炎治療

摘要

B型慢性肝疾患の治療が核酸アナ口グ治療中心の時代に なって15年が過ぎようとしている。そのような状況の 中で，飛躍的な治療効果の向上とともに治療目標が大 きく変化してきた。すなわち肝炎の錶靜化とともに HBe抗原の陰性化，HBV-DNAの陰性化をゴールとして きた時代からHBs抗原の陰性化を目指す時代へと変化を 遂げてきている。一方では厚生労働省班会議において， 診断，治療の進歩に臨床の現場がより効率的な対応を しうるためにガイドラインが策定され，その時点での 最善の治療法を選択し，次世代にむけての展望も盛り 込hだ内容になっており，一般の臨床医が日常臨床に 際して利用しやすくまとめてある。近年ではPEG製剤 による治療がB型肝炎に対して導入され，また2014年に は核酸アナログも第四の薬剤が登場してはいるものの HBs抗原陰性化の道は険しくこれといつた方法が見いだ せてはいないのが実状であり，本稿ではB型肝炎の現状 と新規薬剤の成績について述べる。