政治動向：インド·タイ·インドネシアの総選挙ではいずれも既存政権が勝利

摘要

2019年には、インド、タイ、インドネシアの3カ国で総選挙が行われた。いずれも現職が勝利を収め、大きな政治的混乱などは発生しなかった。この結果を踏まえて、これら3カ国では、前政権下で進められたインフラ投資や、自動車政策を含めた各種施策を、再選後の政権でも踏襲することが想定されている。インドでは、Narendra Modi首相が再選を果たした。2019年5月の総選挙の前には、与党のインド人民党（BJP）の苦戦が報じられていたが、パキスタン支配地域への空爆などによるリーダーシップの発揮、農村部への補助金支給などで指示を伸ばし、下院選挙で単独過半数を獲得し大勝した。ただし、2019年の経済環境の急激な悪化や、地方選挙でのBJPの苦戦などで、今後の政権基盤を一部不安視する声もある。