上海汽車など中国勢が能力増強を推進、日系とドイツ系が電動車生産奨励策で投資認可を獲得

摘要

タイの自動車生産能力は、2018年9月時点で約311 万台となっている。過去1年間では、上海汽車が2017 年末に新工場を稼働して5万台／年の生産能力を追加したが、その他の主要メーカーは既存の生産能力を維持している。こうしたなかで、国内市場の復調に伴って自動車生産が回復に転じており、2018年の業界全体の工場稼働率は、2014年以降では最も高水準となる約67%まで上昇すると予想されろ。生産投資に関するメーカー別の動きをみると、中国系メーカーの能力増強姿勢が旺盛である。上海汽車は、2017年12月にChonburi県で新工場（生産能力10万台／年）を稼働し、Rayong県の旧工場（同5万台）から生産を移管した。新工場の敷地面積は70万m~2、投資額は100億バーツで、今後は右ハンドル車の輸出ハブとしても活用する方針である。