DVDとBlu-rayの映画ソフトの需要分析

摘要

劇場で上映された映画は、数カ月後にDVDとBlu-rayのパッケージ·ソフトとして販売が開始される。DVDプレイヤーは、DVDソフトのみを再生するのに対し、Blu-rayプレイヤーは、Blu-rayソフトに加え、DVDソフトも再生し、下方互換性を有する。本論文は非対称な互換性の下で、映画を収録したDVDとBIu-rayソフトの需要関数を入れ子型ロジット·モデルで推定し、興行とパッケージの関係、DVDとBlu-rayの関係を分析したものである。推定の結果、興行で成功した映画は、パッケージ販売においても多額の売上が期待できること、消費者は保有するハードウエアの種別に基づき、DVDとBlu-rayのパッケージ·ソフトのフォーマットを決定した上で、そのフォーマットの中から自分の嗜好にあった作品を選hでいるが、同じフォーマットに属する作品間の代替性は低いことが示された。