シンポジウム「『生物基礎』と『生物』で教える人類の遺伝と形質」

摘要

日本人類学会教育普及委員会では,近年の自然人類学の成果が初等中等教育にょり良く反映され,関係学問領域の教育普及に寄与することを目的として,継続的にシンポジゥムを開催してきた。現場の教員に授業で役に立っヒトの生物学にかかわる話題を提供することは意義がある。その一環として,今回は人類遺伝学の分野を取りあげた。学校教育の現場では,新学習指導要領に沿って編纂された教科書にょる授業が平成24年度から開始されている。高校では「生物基礎」「生物」の教科書を使用した授業で,いかに的確に人類学の知見を提供していくかはひとっの課題である。しかし,その具体的な内容にっいてはこれまでに十分な議論がなされているとはいえない。