マイコンのソフトウェア開発①演算時間の配分と表示処理

摘要

本稿では，SDR-3に搭載したマイコンのソフトウェア開発の考え方を解説します．SDR-3のディアタル信号処理基板（SDR-3D）は，12kHz固定周波数で送受信するSDR と言い換えることができます．マイコンで生成した信号を送受信用のHF帯の信号に変換するのは，アナログ·フロントエンド基板（SDR-3A）です．マイコンのディジタル信号処理ソフトウェアとアナログ回路を橋渡しするのが，オーディオ·コーデックIC（TLV320AIC3204）です．このICで，ディジタル信号処理ブロック，つまりSDR部と，アナログ回路のそれぞれの責任範囲が接し，12kHzのアナログ信号が受け渡されます．ディジタル信号処理の責任は，スプリアスのないきれいな12kHzのSSB信号を作ることまでです．アナログ回路の責任は，きれいなまま送受信する周波数に変換することです．