指先サイズのチップ型光電子増倍管「マイクロPMT」内蔵モジュールの使いかた

摘要

感度が非常に高く，微弱な光を検知する用途で使用されるのが光電子増倍管（Photomultiplier Tube：PMT，ホトマル）です．このセンサは，月面で点灯した懐中電灯の光を地球上で検知できると言われるほどです．光電子増倍管は，自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物（NO_x）などを測定する分析装置や，がh検査装置，放射線線量計，血液分析や，素粒子観測歩置「スーパーカミオカンデ」など，物理／化学／医療の分野で使われています，これまで，ガラス管や金属管で内部を真空にしたものが使われてきましたが，最近は，シリコン基板を使って指先サイズまで小さくした「マイクロPMT」が登場しました．高圧電源を内蔵したモジュールもあるため，これまでよりも気軽に使えそうです．従来は大きな病院にしかなかった血液分析器を小型化して家庭でも使えるサイズにできるなど，プレークスルーを起こせそうです．