衛星通信やレーダなどのマイクロ波／ミリ波で活躍する高出力·高効率デバイス：進行波管のあらましとTWTアンプの実際

摘要

無線システムでは，高速·大容量化や多値化·帯域圧縮化を行うには送信機の高出力化と低ひずみ化が必須です．マイクロ波帯やミリ波帯で高出力を発生するデバイスとして，ガリウム砒素（GaAs）や窒化ガリウム（GaN）等の化合物半導体素子の開発が近年活発に行われています．しかし，現在でも衛星通信，レーダなどの無線システムの第一線では「進行波管」と呼ばれる真空管が活躍しています．本稿では，その歴史，動作原理，特徴，製品の実際，今後の開発動向を紹介します．