建築行政に何を求めるか

摘要

日頃、行政のあり方に批判的な発言をしていることが、21世紀の展望を踏まえての展開を求められ本稿を書くこととなった。ここでは行政のあり方を論じて、鉄構技術の将来を語りたいと思うが、そうなると難しい。 行政批判だけで新技術が使えるようになるとは思わないが、行政の健全な批判が技術者の間で健全に論じられることが技術を健全にすることを期待したい。 今、行政は技術者以上に行き詰まり状態にあると思う。 本来、立法は議会の役割であるが、1998年の建築基準法改正のように「行政のための法改正」を行って、さらに自分で首を絞めているようなところがある。 「規制は最低限に」「技術は技術者に」ということを実現するための社会システムをどう構築していくか。 そhな議論を行政が先導できないものか。例えば、法律によって技術的判断をどこまで記述できるか、最低限の規制が対象とレベルの両面から真に最低になっているか、技術者の無責任を行政的に問うことが出来ているかなど、真剣に検討してもらいたい。 地方行政と国の間にも対立構図がある。