電磁振動を利用したアルミニウム合金の凝固組織制御

摘要

金属の凝固中に振動を印加すると、凝固組織が微細化されることはよく知られているものの、従来法である電歪や磁歪などによる振動印加法では工業化が困難なため、他の振動印加方法が求められている。一方、近年の超伝導磁石の発達に伴い数テスラ程度の強磁場が比較的容易に得られるようになり、この静磁場と交流電流を重畳印加することで強力な振動を発生させることが出来るようになった。 本研究室ではSn－Pb合金にこの振動を局所的に印加、伝播させることで微細な凝固組織を得ることに成功している。 本研究ではこのプロセスを実用合金であるAl合金に応用し、凝固組織微細化を試みたので報告する。