IFG(impaired fasting glucose;空腹時血糖異常)

摘要

空腹時血糖異常(impaired fasting glucose: IFG)は，75gブドウ糖負荷試験(75gOGTT)に て，空腹時血糖値が110 mg/dL以上126mg/dL 未満かつ負荷後2時間血糖値が140 mg/dL未満 と定義(狭義）される(JDS).すなわち，負荷後 血糖は正常であるが空腹時血糖のみに軽度の 異常がみられる病態である.IFGは，耐糖能異 常(impaired glucose tolerance: IGT)と合わせ て，境界型糖尿病と呼ばれるが，しばしばIFG とIGTは比較対象となる.IGTは，大血管障害 の危険因子として挙げられることが多いのに対 して，IFGは大血管障害のリスクというよりは むしろ，糖尿病への移行のリスクが高い群であ ることがわかっている.