ダイカストの薄肉·軽量化最新技術動向：溶接·熱処理ができる薄肉大形鋳物を製造できる高真空ダイカスト技術

摘要

地球環境問題から自動車業界では燃費削減およびCO{sub}2ガスの排出量を減らす取り組みとして，自動車の軽量化が課題となっている．軽量化の方法としては材料置換が効果的であり，鉄製部品のアルミニウムやマグネシウムへの置換が検討されている．最近自動車のボディや足回り·フレーム素材のように従来のダイカストでは製造できなかった大形の高品質鋳物を製造できる高真空ダイカスト技術が脚光を浴びている．ボディや足回り·フレームのような素材は，第1に衝突時のエネルギー吸収や乗員への安全上，靭性とくに伸びが要求され，そのための材料の選定と熱処理性が求められる．また，溶接などで接合されて使用されることが多く，鋳物中のガス量の大幅削減が必要である．