プレス金型ソリッド設計のインフラ整備に向けて－4年間のCPSS活動報告と今後の展望

摘要

1998年の9月に設立総会が開催され，正式にスタートをした「プレス型ソリッド設計用標準データ開発コンソーシアム」Consortium For Press Die Standardized Data By Solid，略称；CPSS（以下文中はCPSSと称す）に関し，その4年間の活動内容に関しての総括と今後継続する活動の方向性を本稿では紹介する．今ほど中国の脅威が叫ばれていなかった4年前でも，自動車業界を中心にデジタルファクトリの実現が急務とされ，金型工場においてはソリッドデータを中核にした，金型製作工程全般のデジタル化が期待された（図1）．具体的には，金型設計のソリッドデータ（図2）を，FMC用ポリ加工のNC化，構造部の1次加工，型の強度計算，機構部品の干渉確認などに活用することにより，工程間でのコンカレント化により，革新的な短納期·低コスト実現を目的とした．そのための切り札として，金型設計のソリッド化を進めることが開始された．