初心者のための資材購買 第13回 新製品開発に重要な開発購買機能

摘要

製品に対する改善·改良の要求や苦情が多くなり、部分的な設計変更では対応が難しくなると、新製品を開発することになる。新製品開発には、部分的な設計変更とは異なる広範な情報を必要とする。今回は、新製品開発に重要な開発購買機能について考察する。図に新製品開発の流れを示す。企画段階では、事業領域や現在の製品構成を検討し、顧客ニーズ、技術シーズ、市場の改善要求や苦情を考慮し、新製品企画書を作成する。企画書をもとにした構想設計では、設計技術者を中心に製品目標を具現化するための新しい技術、新素材、新部品の要素を選択し、特徴、機能、性能、デザインなどを製品概要書にまとめる。この段階で生産方式が決まり、新しく採用する工法も明確になる。基本設計では製品の具体的な性能や機能を決定し、詳細な製品仕様書を作成する。そして、仕様書を満たす回路設計により電気·電子部品を選択し、機構部品の金型構造を決定し、詳細設計に進み部品構成表が出来上がっていく。新製品企画、構想設計、基本設計の各段階では、経営幹部を含めたメンバーにより、企画審査、設計審査が行われその内容が吟味される。