金属光造形金型による射出成形品の構造·物性評価

摘要

われわれの身の回りには、さまざまな大きさや形状のプラスチック製品が存在し、今日の生活においてなくてはならないものになっている。しかし、プラスチック製品の軽薄短小化により成形不良が発生しやすくなるなどの問題も発生している。そのため、使用する樹脂や成形条件の変更などによって解決策が試行錯誤で行われてきた。本研究では、均質な成形品を得る手法として金属光造形複合加工法を用いた射出成形用金型に着目した。焼結密度を変化させることで造形物の熱伝導率を変化させることが可能になるという特徴を活かし、焼結密度の射出成形品物性への影響を評価する。このように、熱伝導率の低い造形金型を用いることで、流動性がよくなり、固化が遅くなることで残留歪みが小さくなり、光学的特性などの向上が期待できる。