インドシアニングリーンを用いた血栄消失率，循環血液量，心拍出量の測定による消化管穿孔患者の重症度予測

摘要

消化管穿孔による緊急手術のために全身麻酔を施行した患者において，インドシアニングリーン（ICG）を用いた測定装置より得た循環系のパラメータと，APACHE（acute physiology and chronic health evaluation）IIの重症度評価との比較を行った。 ICG血漿消失率（KICG）と，APACHEIIスコアとの間には相関がみられた。 また，心機能と前負荷のバランスの指標となる，心拍出量（CO）と循環血液量（BV）の比（CO/BV）と，APACHE IIスコアとの間にも相関がみられた。 ICGを用いた循環系のモニターは，消化管穿孔による緊急手術の際に患者の重症度を把握するのに有用である。