enhanced recovery after surgery (ERAS)導入後の麻酔科医に対する外科医の意識の変化一外科医の立場からのアンケート調査一

摘要

以前から，"麻酔科医と外科医の意志疎通が欠如している"と指摘され問題視されている。今回， 当院大腸外科は麻酔科と共同で，チーム医療として術後回復力強化プログラム（ERAS)を導入， 大腸癌開腹手術後の術後在院日数が7日に短縮するという，具体的なアウトカムの向上を実現しえた。外科医を対象に，ERAS導入後の麻酔科医に対する意識の変化についてアンケート調査した結果，外科医サイドは，外科医と麻酔科医の意志疎通が強化され，"チーム医療"がアウトカム向上の主要因と認識していた。ERASは，外科医と麻酔科医との間を取り持つ強力なコミュニケ一シヨンツールにもなつた。