圧力分布測定システムBIG-MATを用いた砕石位支脚器に接する腓骨神経走行部位における外圧力の測定

摘要

圧力分布測定システムBIG-MAT6を用いて，2 種類の砕石位支脚器に接する腓骨神経走行部位に おける外圧力を測定した。膝窩を支持する構造の 膝窩型支脚器M'81(タカラベルモント社，大阪）使 用下の左腓骨頭部におけるピーク接触（ァクティ ブ）圧力値は78.0土26.4 mmHgであった。一方， 下腿から足を支持する構造の下腿足型支脚器ベル フレックス⑨（夕カラベルモント社，大阪）使用 下の左下腿外側部におけるピーク接触圧力値は 26.3 土 7.9 mmHgであった。毛細血管圧は32 mmHgとされることから，膝窩型支脚器の使用で は腓骨頭部で総腓骨神経麻痺を引き起こしやす く ，下腿足型支脚器の使用では下腿外側部で浅腓 骨神経麻痺を弓Iき起こしにくいことが裏付けられ た。BIG-MATせシステムを用いた継時的な圧力 分析により，麻酔中の神経麻痺を避けるためのよ り安全な体位保持器の開発が期待される。