ものづくりの基盤: 縁の下の力持ち，最先端の技術開発

摘要

私は大学を卒業後鉄鋼会社に入社し，主に薄鋼板に関わる研究開発を担当した．この研究開発では素材を製造する視点および素材を利用する視点での研究開発を実行してきた．材料開発側の業務としては，薄鋼板の機能や特性を向上させることを中心に実行してきた．この業務に比較的長期間携わった後に利用技術を中心とした業務，最終商品に近い側の研究開発業務に移った．薄鋼板の分野だけではあるが，材料の開発および利用という両方の業務の中で塑性加工と密接に関わってきたと思っている．薄鋼板という分野だけの関わりではあるが，塑性加工学会の活動の重要性を認識しているとともに常に期待を寄せてきた．