ASU/P-form, ASU/H-form

摘要

近年，CAEの発展は目覚ましく，さまざまな分野で活用されている。 自動車の部品として多く用いられるプレス加工製品に関しても，設計や試作時にCAEが適用され，金型開発期間の短縮やコストの削減に効果をあげている。特に自動車の部品の場合，製品形状が複雑である点や大型の金型を製作するなどの理由により，CAEの適用効果は大きい。また，成形シミュレーションソフトウェアで捉えることのできる不具合現象についても，割れやしわなどの基本的な不具合から，予測が非常に難しかったスプリングバックまで捉えることが可能になりつつある。 このことは，自動車部品の軽量化などのニーズにより，高張力鋼板の使用比率が高くなるにつれ，スプリングバックの問題が顕在化していることに対応しており，ますます成形シミュレーションソフトウェアが必要不可欠な技術になってくるであろう。 さらに予測の難しいスプリングバックを精度良く捉えるために，多くの研究が進められている。 ここでは，当社が開発販売している「ASU/P-form」および「ASU/H-form」の主な機能と適用例などについて紹介する。 ASUは，Advanced Simulation Unit（高度シミュレーション·ユニット）のイニシャルをとったものである。 また，P-formはPress forming（プレス成形）用の解析システムを表し，H－formはHydro forming（ハイドロ成形）用解析システムを表す。