海外ナノテク開法情報：廃水から重金属を選択的に除去する有機·無機ナノコンポジット

摘要

米国Pacific North-West National Laboratory (PNNL)が開発したナノ吸着体は、廃水から重金属やほかの汚染物質を特に選択的に除去できることが判明した。 部分的に有機物と無機物質から構成された巨大なスポンジは、いかにナノテクノロジーが現実の問題を解決できるかを示す好適な一例である。 SAMMS (self-assembled monolayers on meso-porous supports)として知られるこの吸着体は、メゾポーラスなシリカにコートされた重金属の超吸着体である。 研究者たちは最初に円筒体細孔が規則性をもつアレイに含まれるシリカセラミックスを製造した。 細孔の直径は2～20nmだが、好ましい吸着体の径は5～6nmである。 分子がシリカと共有結合した有機単層のチャンネル状細孔の内面をコートし、繋がれた分子の自由末端は特に溶液からの重金属で封鎖され化学的に仕上げる。 メゾポーラスなシリカの表面積は通常は900～1,000m{sup}2/gで、SMMSはきわめて高い結合容積をもち、堅く開放した細孔構造は、溶剤を迅速に吸着する。