新製法による純タングステン材料「エスタン」の開発

摘要

近年、新聞紙上等でレアメタルの高騰が取り沙汰されている。 タングステンも例外ではなく、その原材であるAPT粉末（名称：パラタングステン酸アンモニウムammonium para-tungstate化学式：5（NH_4）_2O·12WO_3·nH_2O）もここ1～2年で急速に価格が上がり、現時点では高騰前の3倍以上の価格水準で安定している。また、最近の産業界の活況もあり需要は増加傾向にあるため、リサイクルなどが積極的に取り組まれているものの、主要供給先である中国の輸出抑制策、中国国内の需要増により供給が大幅に伸びるとは考えられない。 今後も少なくとも大幅な下落傾向は見えず、むしろ価格上昇要因の方が多いのが実情である。 そのため、原材料を安定して供給できる体制づくりが早急に求められている。