時代のニーズに応える技術と製品－分野別にみた動向：自動車·モバイル向け接着技術－燃料電池用シール

摘要

環境負荷低減に向けた取組みが広まるなか、エネルギー効率の向上やCO{sub}2排出量削減などの点から燃料電池への注目が高まっている。 この動きに、いち早く注目した（株）スリーボンドは、燃料電池に用いられるシールを開発した。 本稿では、自動車やモバイル機器向けの接着技術の中でも、特に燃料電池用シールについて解説する。 近年、化石エネルギーの枯渇やCO{sub}2による温暖化など地球環境問題への注目が高まっている。 燃料電池は、エネルギー効率が高い、CO{sub}2や環境汚染物質を排出せず環境に優しいなどの理由から、地球環境問題の対策となる次世代エネルギー源として注目されている。 なかでも自動車産業は内燃エンジンに変わる動力源としていち早く注目し、盛hに開発が行われてきた。 そして現在では家庭用、モバイル用などその用途は多岐にわたっている。 （株）スリーボンドでは燃料電池の中でも小型軽量化が可能で、常温～100°Cという比較的低温で作動させることができ、自動車、モバイル用途に最も適した固体高分子型燃料電池(PEFC)に着目して、そのシール剤の研究、開発及び工法の確立を行ってきた。 本稿では燃料電池におけるシールの重要性とシール工法、及び燃料電池用シール剤ThreeBond1152B、ThreeBond1153Bの性能と特徴について説明を行う（以下、ThreeBondをTBと略す）。