駆け込み需要の反動で4～6月は前年割れ小容量需要の開拓やプレミアム油提案が活発

摘要

2013年度の家庭用食用油市場は，大手製油メーカーの推計（以下，断りがない限り同じ）によると，物量ベースで前年比105．6％，金額ベースで同109．4％と市場が拡大した。物量，金額ともに伸びた要因としては，2014年3月の消費増税による駆け込み需要が大きかった。3月は，物量137．7％，金額149．8％となり，「想定以上の仮需があった」（大手製油メーカー）という。1997年に消費税が5％に上昇した時と比べると，仮需は少ないと考えられていたが，保存性が効き生活必需品の食用油を少しでも安く買いたいという消費者心理が少なからず働いた。駆け込み需要は，特に高単価の商品で顕著であり，ゴマ油と健康オイルは物量で150％，オリーブ油は160％の大幅な伸びを示した。