しくみ製造業時代の発想ガイド国際的に注目される日本版P2Mと資格制度（上）

摘要

産業界が転換期に遭遇している状況認識に異論はない。 化学産業について言えば，過去10年，生産，投資，雇用の産業指標は横ばいで，新興工業国との競争や生産空洞化で成熟業界としての危機感が支配している。 化学産業は，化学反応に関する科学や技術の原理で付加価値を産出する知識の仕組みが本質である。 日本の製造業は，ビッグバン現象が発生しているが「ものづくり」における生産経済性に傾斜するあまり，潜在的な知恵や知識を利用した「しくみものづくり」への発想，知識体系，方法による再編が見えていない。 P2M（Program&Prqiect Management fbr Enterprise Innovation）は，欧米が注目する新しい製造業時代への発想ガイドと資格を重視したイノベーションへの1つの人材育成強化への指針である。