イノベーションと産学連携

摘要

21世紀の加速するグローバル経済の環境下，世界の国々が産業競争力の強化，とくにイノベーション創出に向けた取り組みを始めた。 とくに，米国では中国，インドなどの急速な台頭に危機感を深め，2004年12月ブッシュ第2期政権競争力委員会は「Innovate America（通称パルミサーノ·レポート）」で具体的な提案をした。 いち早く反応したのはハイテク関係の業界であり，政府などへの働きかけもあり，1年後の2005年12月には，超党派の法案「National Innovation Act of 2005」が議会へ提出されるに至った。 米国は21世紀も引き続きイノベーションの分野での世界的地位を確保するため，研究開発費の拡大，科学技術分野での教育プログラムの増強など，政府主導での改革を行おうとしている。