物質科学の新基盤構築と次世代育成国際拠点

摘要

2007年度（平成19年度）から開始された「グローバルCOEプログラム」（GCOE；文部科学省·日本学術振興会）は，「産業界を含めた社会のあらゆる分野で国際的に活躍できる若手研究者の育成機能の抜本的強化」を目的とし，「国際競争力のある大学」と「国際的に卓越した教育研究拠点」を確立する制度である（公募要領による）。同時に実施されている「世界トップレベル国際研究拠点形成促進プログラム」（WPI）と「大学院教育改革」（GP）が，それぞれ研究と教育を主目的とするのに対し，CCOEプログラムの目的は（研究教育拠点ではなく）「教育研究拠点」の構築であり，WPIとGPのいわば中間にあって，「世界最高水準の研究を基盤」とする「高度な研究能力を有する創造的な人材育成」（研究に立脚した人材育成）を目指している。