公団保有株式買戻し第一弾

摘要

中国南シナ海の珠江口沖に権益をもつ新南海石油開発、新華南石油開発、日鉱珠江口石油開発の民間株主が石油公団の保有する株式を4月30日付けで全株買戻した。昨年3月に総合資源エネルギー調査会石油分科会開発部会の石油公団資産評価·整理検討小委員会が提言した保有資産放出方針に従って石油公団が今年2月から開始した株式売却処分入札の第一弾である。 新南海は石油資源開発、新華南はアラビア石油、日鉱珠江口はジャパンエナジーと日正汽船が公団保有株式を落札、譲渡を受けた。 譲渡価格は新南海が23億5,000万円、新華南が24億1,000万円、日鉱珠江口が13億円。石油公団によると、入札に際しては株式の適正価格による売却を進めるため、外部の専門機関が算定した公正価格を基に株式等評価委員会が最低売却価格を決定、競争入札を実施したもの。 今回の売却が成立したのは、落札会社の提示額が最低価格を上回り、それぞれ入札価格中の最高価格であったからである。石油公団の機能を受け継いだ独立行政法人「石油天然ガス·金属鉱物資源機構」が2月末に発足、自主開発の新政策路線下で民主導の中核的企業作りが始まっている。 石油公団は民営化の方向に沿って保有株式の売却を進めており、自主開発企業再編の動きが今後加速しそうだ。