OPEC、4月から100万b／d減産

摘要

OPECは2月10日の臨時総会で4月1日から100万b／dの減産実施に合意した。 原油市況はOPECプライスバンドの上限を超える水準に高止まりしているものの、不需要期の第2四半期には需給の大幅緩和が見込まれることから、市況下落に対する危機感が根強い。 現在市況を押し上げている地政学プレミアムの行方が不透明なので、2～3月は現行生産上限を維持し、それから減産に踏み切るという苦肉の生産調整である。 イラクを除く加盟10カ国の新生産水準は2，350万b／d、コミュニケには各国別の割当量が記載されているが、現行生産枠を150万b／dも上回る闇増産が横行しているといわれる現状から、果たしてスムーズに加盟各国が減産できるかどうか疑問視する声もある。 しかし、今回も1日で減産を決定しており、アナウンス効果を意識した発表といえよう。