石油精製能力拡大が進むサウジアラビア

摘要

サウジアラビアは、サウド家を国王に戴く絶対君主制国家で、3，274万人（2017年）の人口を有するが、若年層（0歳～29歳）の割合が約58％と高い。現在のサルマン国王が皇太子に任命した、息子のムハンマド·ビン·サルマンは、原油価格の低迷期に悪化した財政赤字の立て直しを図るべく、国家改革の展望「ビジョン2030」を策定し、政府歳入の7割強を石油収入に依存する経済構造から「脱石油依存」を目指す改革プログラムを推進中である。それに伴い、非石油産業を民間部門中心に育成し、経済を多様化·高度化する諸々の政策を打ち出している。改革に必要な資金を得るための方策の一環として、今年中に国営石油会社のアラムコ(Aramco）の株式の一部（約5％）を新規株式公開仁PO）する計画を進めている。