70％が不参加は悪影響参加は46％が可能と回答

摘要

帝国データバンクは、特別企画「TPP（環太平洋戦略的経済連携協定）に関する企業の意識調査」の結果をまとめた。TPPへの参加は、企業の65.0％が日本にとって「必要」、不参加の場合は7割超の企業が景気に「悪影響」すると回答した。国内需要が弱く、海外需要を国内経済に環流することの重要性が増しているなか、太平洋に面する国家間の自由貿易などに関する経済連携を強化するTPPに対する議論が活発化しており、政府は6月までにTPPへの正式参加の是非を判断するとしている。経済団体を中心に参加を支持する意見が大きい一方で、関税撤廃による国内農林水産業への影響などを懸念して、農協や漁協などの生産者団体を中心に、参加に反対する意見もある。農業問題などさまざまな課題があるなかでも、日本がTPPに参加することができると考える企業は46.1％と半数近くにのぼる。農業部門などへの総合対策案提示は2割弱にとどまる。企業は、TPPに参加するだけでなく、参加後の日本経済の姿がどうなるかを重視している。