乳腺intracystic papillary carcinomaの経験

摘要

乳腺のintracystic papillary carcinoma (IPC) は，全乳癌の0.5~1%を占める比較的まれな組 織型である.定義についてはいまだ諸家の一致を 得ないが，一般的には囊胞壁に癌巣が認められる 乳癌とされている.囊胞腔周囲にほかの癌巣を 伴うことが多く，IPC単独の"pure IPC", ductal carcinoma in situ (DCIS) ^伴つ"IPしwith DCIS", (Dinvasive carcinoma (IC)を伴う"IPC withIC"に分類される.2004?2012年に，当院において施行した乳癌 手術例912例中，6例のIPCを経験した.当院で 経験したIPC 6例の診断および治療について，若 干の文献的考察を加えて報告する.