臨床研修病院·プログラムの評価について~評価の意義と実際その結果【卒後臨床研修評価機構から】

摘要

このシンポジウムのテーマは，「新臨床研修制度の改善」である.少なくとも改善のためには評価があってはじめて改善が図られることになる.一般に教育（研修）とは，「学習者の行動に価値ある変化をもたらすプロセスである」といわれている1).このことからは，臨床研修とは，「臨床研修を行うことにより，研修医がより望ましい状態へと行動変容するように研修すること」ということになる.研修制度を改善するためには，現行制度の研修病院での研修プログラムによる研修状況を評価することで，何が問題かを明らかにして，その問題点を解決することが改善に繋がることになる.真に評価なくして改善はない.