大人の食物ァレルギー診療における病診連携-香川県の取り組み

摘要

大人の食物アレルギー診療は多くの診療科で行われている.県内アンケートの結果，大人の食物アレルギーを診療する医師の過半数が，より専門的な診療を行う医療機関(紹介先)がわからないと答えた.大人の食物アレルギーの紹介を受ける医療機関の把握は，診療科を越え，多くの医師の協力の もと取り組む必要がある.大人の食物アレルギー診療は，症状が即時(I型）型や口腔ァレルギー症候群(oral allergy syndrome ： OAS)であれば，原因は比較的推測し やすく，その指導は小児が耐性獲得を目標とし ているのとは違い，除去が主体となる.ー 方，食物依存性運動誘発アナフィラキシー (food dependent exercise induced anaphyaxis ： FDEIA)であれば，原因食物を食べたときにい つも症状が現れるわけではないため，しばしば 原因を突き止めるのに困難を極める.