乳がhのサバイバーシップ がhとの共生社会をめざして

摘要

30代，仕事もプライべ一トも順風満帆であつた 2004年夏，私は突然のがh告知を受けた.頭のな かは「なぜいま？どうして自分が？」という驚 きと怒り，悔しさでいっぱいになった.つぎに思 い浮かhだのは，仕事のこと，お金のこと，そし て，親にどう伝えようかということであった.この人生の一大クライシスを精神力で乗り越え ようと，最初は，宗教，哲学書，医学書などさま ざまな本を読み漁ったが，そこに答えは見つから なかった.ところが，偶然手にした海外の書籍に "キャンサー.サバイバーシップ"という言葉を見 つけ，私はこの言葉に救われた.「サバイバーシッ プとは，医療の世界で医師が求める5年相対生存 率，治療効果の評価，生存期間を重視するもので はなく，発病し，癌と診断された特からその生を 全うするまでの過程を，いかにその人らしく生き 抜いたかを重視した思想」という言葉は，いまでも私の人生を支えてくれている.