福島原発事故後の福島県小児甲状腺健診と小児甲状腺癌

摘要

1986年4月26日，チェルノブイリにある原発 で事故があり，ヨーロッパ全土に及ぶ大規模な放 射性物質の拡散がみられた.事故のレベルは INES *ではレベル7であった.約25年後に発生し た福島の原発事故も同様にレベル7とされている.チエルノブイリでは一基の原子炉が水蒸気爆発 を起こし，福島では4基の原子炉に水素爆発が起 こったものとなっている.しかし，放射性物質が 拡散した範囲はチェルノブイリのヨーロッパ全土 に比較し，四方を海に囲まれた状況の日本では東 日本のとくに太平洋側に限局しかなり狭い範囲となっている.